愛猫がシニアの年齢に入ると、今までのカリカリでよいのか不安に感じる飼い主さんも多いのではないでしょうか?
シニア猫は年齢とともに腎臓機能の低下や関節の問題、消化機能の変化など様々な健康課題を抱えやすくなるため、適切なフードの選択がとても重要になります。
この記事では、海外・国内ブランドを問わずシニア猫に適したカリカリを総合的にご紹介し、愛猫の健康をサポートする選び方のポイントも詳しく解説します。※一部ウェットもあり。

猫ちゃんのために様々なカリカリを購入したり、獣医さんに聞いて調べてきましたのでぜひ読んでみてほしいです。
シニア猫のカリカリに求められる栄養と特徴


シニア猫のカリカリを選ぶ前に、まず年齢を重ねた猫の体にどのような変化が起こるのか、そしてどのような栄養が必要なのかを理解しておくことが大切です。
高タンパク質で消化しやすい設計
シニア猫は筋肉量の維持が重要な課題となります。年齢とともに筋肉が減少しやすくなるため、良質なタンパク質を十分に摂取できるカリカリを選ぶ必要があります。ただし、腎臓への負担を考慮して、消化しやすい形に加工されたタンパク質が理想的です。
多くのプレミアムブランドでは、鶏肉や魚を主原料とした高タンパク質のシニア向けフードを展開しています。これらの製品は一般的に30%以上のタンパク質含有量を維持しながら、シニア猫でも消化しやすい設計になっています。
腎臓と心臓の健康をサポートする成分
シニア猫に最も多い健康問題の一つが腎臓疾患です。そのため、リンの含有量を適切にコントロールし、腎臓への負担を軽減する配慮がされたカリカリが推奨されます。また、心臓の健康をサポートするタウリンの配合も重要なポイントです。
さらに、抗酸化成分であるビタミンEやビタミンC、ベータカロテンなどが配合されているフードは、免疫力の維持にも役立ちます。
関節の健康維持に配慮した成分
年齢とともに関節の可動域が狭くなったり、関節炎のリスクが高まったりするシニア猫には、グルコサミンやコンドロイチンなどの関節サポート成分が配合されたカリカリがおすすめです。
これらの成分は軟骨の健康維持に役立ち、シニア猫の快適な生活をサポートします。
海外ブランドのおすすめシニア猫カリカリ10選


海外ブランドには長年の研究に基づいた高品質なシニア猫用カリカリが豊富に揃っています。特に北米や欧州のブランドは、獣医師との共同開発や科学的根拠に基づいた栄養設計で定評があります。
Hills Science Diet シニア猫用
ヒルズのサイエンスダイエットは、獣医師が最も推奨するブランドの一つです。シニア猫用フードは7歳以上の猫の健康維持を目的として開発されており、腎臓や関節の健康をサポートする栄養バランスが特徴です。
ドライフードとウェットフードの両方が用意されており、愛猫の嗜好に合わせて選択できます。特に関節サポート成分とビタミンEによる抗酸化作用に優れています。
Royal Canin インドア7+
ロイヤルカナンのインドア7+は、室内で暮らすシニア猫のために特別に設計されたカリカリです。運動量が少ない室内猫の健康維持に配慮し、適切なカロリー設計と腎臓サポート機能を備えています。
粒の形状や硬さも、シニア猫が食べやすいように工夫されており、長年愛用している飼い主さんも多いブランドです。
Purina Pro Plan LiveClear Adult 7+
ピュリナのプロプランは、アレルゲン低減効果が認められた革新的なシニア猫用カリカリです。猫の唾液中のアレルゲンを平均47%減少させる効果があり、家族に猫アレルギーの方がいる場合にも配慮された製品です。
高タンパク質設計で筋肉量の維持をサポートしながら、シニア猫特有の健康課題にも対応しています。
Iams ProActive Health Healthy Senior
イームズは、コストパフォーマンスに優れたシニア猫用カリカリとして人気があります。獣医師による栄養学的な監修のもと開発されており、手頃な価格でありながら高品質な栄養バランスを実現しています。
特に消化性の良さと、毛玉のケアにも配慮された配合が特徴的です。
Orijen Guardian Senior Formula
オリジンは、生物学的に適正な栄養という考えに基づいて作られたプレミアムブランドです。Guardian Senior Formulaは7歳以上のシニア猫向けに開発され、新鮮な肉と魚を85%使用した高タンパク質設計が特徴です。
グレインフリーでありながら、野生の猫の食事を再現するような栄養プロファイルを持っています。
NOW FRESH シニア猫用グレインフリー
ナウフレッシュは、新鮮な七面鳥、サーモン、ダックを使用したグレインフリーのシニア猫用カリカリです。100%フレッシュミートを使用し、副産物や肉粉は一切使用していません。
消化しやすく、アレルギーのあるシニア猫にも配慮された設計となっています。
Acana 成猫用(シニア対応)
アカナは、シニア専用の猫のカリカリは少ないものの、高タンパク・グレインフリーの成猫用カリカリがシニア猫にも適しています。地元産の新鮮な原材料を使用し、自社キッチンで製造される品質の高さが魅力です。
肉類の含有量が非常に高く、野生の猫の食事に近い栄養バランスを提供します。
The Honest Kitchen シニア猫用
オネストキッチンは、ヒューマングレードの原材料を使用した高品質なペットフードブランドです。シニア猫用のウェットタイプやセミモイストタイプも用意されており、水分補給にも配慮されています。
グレインフリーで添加物を最小限に抑えた、自然派志向の飼い主さんに人気のブランドです。
JustFoodForCats シニア向け
ジャストフードフォーキャッツは、高水分でグルテンフリーのシニア猫向けフードを提供しています。アレルギー対応にも配慮され、ヒューマングレードの原材料を使用した安心品質が特徴です。
特に腎臓に配慮が必要なシニア猫にとって、高水分含有量は大きなメリットとなります。
Fancy Feast シニア7+
ファンシーフィーストは、手頃な価格でありながらシニア猫の栄養ニーズに配慮したウェットフードを提供しています。パテタイプで柔らかく、歯が弱くなったシニア猫でも食べやすい食感が人気です。
バラエティ豊富な味が用意されており、飽きやすいシニア猫の食事にも対応できます。
国内ブランドのおすすめシニア猫カリカリ10選


国内ブランドのシニア猫用カリカリは、日本の猫の体型や嗜好に合わせて開発されており、入手しやすさやアフターサポートの充実も魅力です。
日本ヒルズ サイエンスダイエット シニア
日本国内で販売されているヒルズのサイエンスダイエットは、海外版と同様の品質を保ちながら、日本の猫に適した味付けや粒のサイズに調整されています。
腎臓の健康維持に配慮し、リンとナトリウムの含有量を適切にコントロールした設計のカリカリが特徴です。
ロイヤルカナン インドア7+ 国内版
国内で販売されているロイヤルカナンは、日本の室内猫の生活環境に配慮した栄養設計となっています。湿度の高い日本の気候でも品質を保持できるよう、パッケージングにも工夫が施されています。室内で育っている元気な子におすすめしたいカリカリの一つです。
ピュリナワン 健康マルチケア 7歳以上
ピュリナワンは、スーパーや量販店で手軽に購入できる高コストパフォーマンスなシニア猫用カリカリです。手頃な価格でありながら、必要な栄養素をバランスよく配合しています。
特に多頭飼いの家庭では、経済的な負担を抑えながら品質の良いフードを提供できる選択肢として人気があります。
マースジャパン シーバ デュオ 15歳以上
シーバデュオは、15歳以上の超シニア猫向けに開発された特別なカリカリです。外はカリカリ、中はクリーミーな二層構造で、食べやすさと嗜好性を両立しています。
超高齢猫の栄養ニーズに配慮し、消化しやすい原材料を厳選して使用しています。
マースジャパン ウィスカス シニア
ウィスカスシニアは、お求めやすい価格でシニア猫の健康維持をサポートするカリカリです。必要な栄養素をバランスよく配合しながら、家計に優しい価格設定が魅力です。
日本ペットフード ビューティープロ シニア猫用
ビューティープロは、美しい毛艶の維持にも配慮したシニア猫用カリカリです。国産ブランドとして品質管理が徹底されており、安心して与えることができます。
コラーゲンペプチドやヒアルロン酸など、美容と健康の両方をサポートする成分が配合されています。
日清ペットフード 懐石 シニア猫用
懐石シリーズは、日本の猫の味覚に合わせて開発された和風テイストのカリカリです。小分けパックで新鮮さを保ちながら、シニア猫が食べきりやすいサイズになっています。
かつお節や煮干しなど、日本の猫が好む風味を活かした味作りが特徴です。
アイリスオーヤマ 健康缶 シニア
アイリスオーヤマの健康缶シリーズは、ウェットタイプのシニア猫用フードです。水分補給にも配慮し、腎臓の健康維持をサポートします。
国産メーカーの安心感と、手頃な価格で継続しやすい点が評価されています。
いなば CIAO シニア猫用
いなばのCIAOシリーズは、パウチタイプのウェットフードでシニア猫に人気です。保存料無添加で、自然な美味しさを追求した製品作りが特徴です。
様々な味のバリエーションがあり、食事に飽きがちなシニア猫の食欲増進にも役立ちます。
キャラット シニア猫用
キャラットは、長年愛され続けている国産ブランドのシニア猫用カリカリです。お求めやすい価格でありながら、シニア猫に必要な栄養素をバランスよく配合しています。
シニア猫のカリカリ選びで重要な6つのポイント


愛猫に最適なシニア猫用カリカリを選ぶためには、以下のポイントを押さえておくことが大切です。
愛猫の健康状態に合わせた選択
シニア猫は個体差が大きく、それぞれ異なる健康課題を抱えています。腎臓病の猫には低リン設計のフード、関節炎の猫には関節サポート成分配合のフードというように、愛猫の健康状態に応じた選択が重要です。
定期的な健康診断を受け、獣医師と相談しながらフードを選ぶことをおすすめします。
食べやすさと嗜好性の配慮
シニア猫は歯や歯茎の問題により、硬いカリカリを食べにくくなることがあります。
粒のサイズや硬さ、形状にも注目して選びましょう。
また、年齢とともに嗅覚が低下する猫も多いため、香りの強いフードや嗜好性の高いフードを選ぶことで食欲の維持につながります。
原材料の品質と安全性
シニア猫は消化機能が低下しているため、高品質で消化しやすい原材料を使用したフードを選ぶことが重要です。副産物や人工添加物の少ないフードを選びましょう。
ヒューマングレードの原材料を使用したブランドや、製造工程が明確に公開されているブランドは安心して選べます。
適切なカロリー設計
シニア猫は活動量が減少するため、肥満を防ぐためにもカロリー控えめの設計が理想的です。しかし、必要な栄養素は十分に摂取できるよう、栄養密度の高いフードを選ぶことが大切です。
継続しやすい価格帯
シニア猫は長期間にわたって専用フードを与える必要があるため、家計に無理のない範囲で継続できる価格帯のフードを選ぶことも重要です。
高価格帯のプレミアムフードから、お求めやすい価格の製品まで、品質と価格のバランスを考慮して選択しましょう。
入手しやすさとサポート体制
愛猫が気に入ったフードを継続して購入できるよう、入手しやすさも考慮点の一つです。近くのペットショップで購入できるか、オンラインでの定期購入が可能かなども確認しておきましょう。
また、製品に関する問い合わせやアフターサポートが充実しているブランドを選ぶことで、安心して使用できます。
シニア猫のカリカリで注意すべき成分と避けたい添加物


シニア猫の健康を守るために、フード選びの際に注意すべき成分や避けたい添加物についても理解しておきましょう。
避けるべき添加物
人工着色料、人工香料、BHA、BHTなどの人工保存料は、シニア猫の弱った消化器官に負担をかける可能性があります。可能な限り自然由来の保存料を使用したフードを選びましょう。
また、過度な塩分も腎臓や心臓に負担をかけるため、ナトリウム含有量にも注意が必要です。
注意が必要な成分
リンの含有量は、腎臓病のリスクが高いシニア猫にとって重要な数値です。健康な猫でも、予防的に低リン設計のフードを選ぶことが推奨されます。
また、マグネシウムの過剰摂取は尿路結石のリスクを高める可能性があるため、適切な含有量のフードを選びましょう。
シニア猫に良い成分
オメガ3脂肪酸は、皮膚や被毛の健康だけでなく、関節の健康維持にも役立ちます。EPA・DHAを豊富に含む魚油を使用したフードがおすすめです。
プロバイオティクスやプレバイオティクスは、シニア猫の消化器官の健康維持に重要な役割を果たします。
カリカリからウェットフードへの切り替えタイミング
シニア猫の中には、年齢とともにカリカリを食べることが困難になる場合があります。そのような場合の対処法についても知っておきましょう。
ウェットフードのメリット
ウェットフードは水分含有量が高く、腎臓の健康維持に有利です。また、柔らかいため歯や歯茎に問題があるシニア猫でも食べやすく、香りが強いため食欲が落ちた猫の食欲増進にも効果的です。
切り替えの目安
歯の問題、食欲不振、水分摂取量の減少、体重減少などの兆候が見られた場合は、ウェットフードへの切り替えを検討しましょう。
ただし、急激な変更は消化不良を起こす可能性があるため、徐々に混ぜながら移行することが大切です。
カリカリとウェットフードの併用
完全にウェットフードに切り替えなくても、カリカリとウェットフードを併用することで、それぞれのメリットを活かすことができます。
朝はカリカリ、夜はウェットフードというように使い分けることで、栄養バランスと食事の楽しみを両立できます。
まとめ
シニア猫のカリカリ選びは、愛猫の健康状態や嗜好に合わせた慎重な選択が重要です。
海外ブランドから国内ブランドまで様々な選択肢がある中で、高タンパク質で消化しやすく、腎臓や関節の健康をサポートする成分が配合されたフードを選ぶことが大切です。
価格や入手しやすさも考慮しながら、愛猫が長く健康に過ごせるよう最適なシニア猫のカリカリを見つけてあげてくださいね!